谷田義弘税理士事務所

三重県鈴鹿市 谷田義弘税理士事務所

身近な求人動向を考える

ある税理士の一日【令和3(2021)年3月16日(火曜日)】

本日は、フロントガラスに雨がパラつきましたが、何とか曇り空で持ちこたえた一日でした。こうして春になっていくのかと思うと、我慢できる曇り空のように思いました。

 

朝から2件の来客、午後に1件の来客と外出(3件)を行いました。合間にメールや電話をこなしましたが、3月15日(月)を過ぎると、妙に落ち着きを取り戻しつつあるように感じました。いずれにせよ、本日もたいへん充実した一日を過ごさせていただきましたが、まだまだ目の前にある仕事をこなさなければならない現実が春を遠のかせているような心持ちです。今日はさらに、宿題が2つ増えました。すべて片付けて、スッキリして、お花見に行けることを成功イメージに、励みたいと思います。

 

以前にも、「働き方改革」についてお伝えしましたが、本日は外部環境とも言える身近なこの地域の求人動向について、専門家の方にうかがってきた情報をまとめました。よく理解できましたので、ご参考になさっていただければ幸甚に存じます。

 

鈴鹿・亀山地域を中心とした求人動向

昨年末だったか、経済専門雑誌で「大失業時代」の到来を予告する記事がありました。「コロナ」の影響で、絵空事ではないかもしれないと、直感的に思いました。もしそうなったとすると、自社はどのような戦略をもって対応するべきか考えておかなければなりません。真剣に考えていないということは、「大失業時代」を真剣に受け止めてはいないということになります。実際は、どうなるのか?私には興味深い関心事でした。

 

本日は、たまたまこの地域の求人求職情報にたいへん詳しい方から、直接ヒアリングすることができましたので、これをまとめたいと思います。どうぞ、ご参考になさってください。

 

1).近隣の求人概要

まず、鈴鹿・亀山地域は、1か月当たりの求人件数が800件、1,500人ほどだそうです。これは、桑名・いなべ地域や松阪地域とほぼ同じボリュームで、津地域と四日市地域はその倍くらいとのことです。

月によって上下するものの、大まかに捉えると、このあたりが標準的な求人数と言えるとうかがいました。この数字を基準として、増えたり減ったりという捉え方をしていきたいと思います。

 

2).最近の鈴鹿・亀山地域の求人動向

つぎに、「コロナ」の影響を見ていきたいと思います。

最も求人数が落ち込んだのは、昨年の4・5月頃で、先述の標準的な求人6割程度まで減少したそうです。

その後、ここ3か月を見て、3月を予測してみると、

  • 令和2(2020)年12月   95%
  • 令和3(2021)年  1月 100%
  • 令和3(2021)年  2月 102~103%
  • 令和3(2021)年  3月 105%くらい

と、戻ってきたそうです。

 

3).中期的な鈴鹿・亀山地域の求人動向を考える

「戻ってきた」というのは、消費税率の10%への引上げ後の水準まで「戻ってきた」ということで、消費税率が8%だった頃の求人数の水準にまで戻ったということを意味していないそうです。

ということで、

消費税率の引き上げで求人が減り、「コロナ」でさらに減って、やっと消費税率の引き上げ後くらいまで求人が戻ってきた。

とのことでした。

 

参考までに、国全体の様子は厚生労働省のホームページが参考になると思います。有効求人倍率についてはこちらをご参照ください。

 

このように、注意しなければならないのは、「1か月当たりの求人件数が800件、1,500人」を基準としている点です。

これは、消費税率の引き上げ後の数字と言えるので、既に落ち込んでしまっている基準とも考えることができるようです。

ということは、消費税率の10%への引上げで求人が手控えられたあとの数字を基準にしていることに留意する必要があるとうかがいました。

 

私見ではありますが、消費税率の引き上げもさることながら、近年、最低賃金が20円台半ばくらいの引上げが毎年のように繰り返されたことも看過することはできないと思います。

つまり、中小零細企業にとって、最低賃金の引き上げは、とりもなおさず、たいへんな固定費の重荷を国から背負わされたこととなります。

このことに気づいた小規模な事業所は、求人を手控えて当然のように私は考えています。

 

4).鈴鹿・亀山地域の特徴

さて、この鈴鹿・亀山地域には、大きな工場や商業施設に加え、国際的なレースが行われる観光施設も有するといった特徴があります。

そして、最近の失業の動向は、外国人の方がとても増えているそうです。

その次に、飲食店で働いていた若い方が失職するケースも目立ってきたと言います。

 

そういえば、本日の午後お目にかかった飲食店を経営されてみえる新規の顧問先様は、「コロナ」の影響で、売上高が前年比約75%減となったようです。これを逆手に、「事業再構築補助金」にチャレンジしてみることとなりました。前向きに生きるお手伝いのできる職業に就けていて、とてもよかったと思います。

 

5).まとめ

ということで、「大失業時代」は

来る

と、うかがいました。

しかし、この地域は、

比較的影響は少ない

と、見込まれるそうです。