谷田義弘税理士事務所

三重県鈴鹿市 谷田義弘税理士事務所

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業務の「見える化」

はじめに

暑い日が続きますが、お元気でいらっしゃいますか。鈴鹿は、本日、夜間の最低気温が25℃で熱帯夜で、最高気温が35℃と真夏日でした。

オリンピックでのメダル獲得情報(NHK)では、金メダル獲得数は日本(15)がトップで、中国(14)、アメリカ(13)と続いているようです。ここに銀メダルと銅メダルを加えると、アメリカ(37)、中国(29)、ROC(ロシアオリンピック委員会)(27)に次いで、日本(25)が4位となっています。

「コロナ」の収束が遠のいているかのように、東京都では3,865人の感染が確認され、3日連続過去最多を更新するなど、猛威を奮っています。ワクチン接種のスピードを上げていかないと、「経験したことのない爆発的な感染拡大」を防ぐことはできないのでしょうか。「デルタ株」も迫っていることから、都市封鎖も現実味を帯びてくるかもしれません。

このようなことから、現在出されている緊急事態宣言が拡大・延長されるようです。

 

令和3(2021)年7月29日(木曜日)

本日は、三重県飲食店時短要請協力金【第3期】(令和3年6月1日~令和3年6月20日)の申請を済ませることができました。昨夜、ブログを書く時間を書類作成や提出準備に充てることができたおかげです。

さらに、三重県宛事業承継税制の年次報告書を作成することもできました。あとは、添付書類を整えるばかりです。

 

また、午前に税務相談が1件、午後に顧問先様が2件、それぞれの来客がありました。

午後には、税務署、ハローワーク、法務局、金融機関(3件)に買い物を済ませることができました。

 

夕方から、経営に関するオンラインセミナーに参加させていただきました。

今回はここで学んだことを、忘れないうちに共有させていただきたいと思います。

内容は、「見える化」による業務の効率化や適正化についてです。

どうぞよろしくお付き合いください。

 

「見える化」って?

「例文買取センター」によると、「可視化」「見える化」の違いについて、つぎのように述べられています。

「可視化」…見えない事物をわかりやすくするときに使う

「見える化」…目に入るようにするときに遣う

という説明の後に、つぎのような解説がされています。

「見える化」とは、可視化や視覚化と同じように、見えるようにすることを意味しますが、その人の意思とは関係なしに目に入る状態にすることを意味します。

そのため、より認識しやすい状態を表す順に並べると、「見える化」(中略)>「視覚化」となります。

一方

見える化(みえるか)とは、企業や組織における財務、業務、戦略などの活動実態を具体化し、客観的に捉えられるようにすることである 。 企業活動の分野以外でも、「見える化」という表現が用いられることがある 。 「見える化」はトヨタの造語であり、本来は「可視化」というべきである。(「見える化」という表現は使わず、「可視化」と言い換えられることもある 。)

という説明もあります。

あるいは、別のサイトでは、

「見える化」とは、仕事における問題を常に見えるようにすることで、問題が発生してもすぐに解決できる環境を実現し、さらに問題が発生しにくい環境を実現するための取り組みといえます。

「見える化」という言葉は、新しい言葉ではありません。「目で見る管理」という生産合理化手法が従来から活用されていますが、「見える化」はまさにここから発生した言葉です。

という定義づけもあります。

 

「見える化」で業務の見直し

ここでは、当事務所で考えられる業務の効率化や人事考査の適正化について、「見える化」による具体的な例を考えてみたいと思います。

たとえば、顧客Aから毎月5万円(税別)の税理士顧問料をいただいているとします。

この5万円(税別)をもう少し具体的に分析するとつぎのようになります。

  • 顧問料(例月面談(移動の交通費や人件費を含む)のほか、税務、経理、あるいは税金対策といった相談や情報提供にかかる費用)=★18,750円 (ガソリン代500円、事務職員同伴人件費6,250円、車両費用(本体に加え、諸税負担、車検費用、消耗品費用などを含む)1,250円、税理士人件費8,750円、その他(年賀状等の交際費用、アポ取り諸費用など)1,250円、予備費用750円)
  • 記帳代行料(かかる時間や難易度を考慮した事務職員の人件費に加え、事務職員が対応する人件費などを含み、会計ソフトや印刷に要する費用を除く)=★13,750円
  • 事務所の維持管理費用(家賃相当額に加え、水道光熱費、固定資産税、備品代、文書の保管費用など)=★3,650円
  • パソコンに要する費用(ハードウェア+ソフトウエア(会計・申告ソフトに加え、エクセル、ワード、一太郎、パワーポイントなどを含む))=★8,750円
  • プリンターに要する費用(コピー用紙やトナーなどの消耗品を含む)=★1,850円
  • 複合機に対する費用(用紙や消耗品費、保守料を含む)=★750円
  • 利潤=★2,500円

このように、日常の業務やかかる費用を細分化して考え、得られる収入(13,750円)と対比させて分析します。たとえば、記帳代行と担当した事務職員の人件費を比較して、効率よく作業を進めて13,750円よりも費用が2,500円抑えられた場合には、これを研修のための費用に充てたり、賞与や昇給、あるいは退職金の積み立てなどの原資とすることも可能となります。

このことを「見える化」して、事務職員と共有することができれば、事務職員はより効率よく事務作業をこなし、その対価を得る努力をしてくれるインセンティブになるはずです。

こういった仕組みをきちんと考えておかないと、人件費の高騰が叫ばれる中、特に中小零細企業にとっては生き残りがかかる要素を含んでいると考えなければなりません。

事業規模が小さければ小さいほど、しっかり働いてくれない従業員の存在は、その事業体そのものの存続に関わる大きな問題になりかねません。

補助金や協力金、あるいは給付金の受取りにあっては、中小零細企業にとっては大きな利潤をもたらし得ることは以前にも述べたとおりですが、負の場合には逆のことが言えるわけです。

各企業にとっては、たいへんな決断を迫られることになるかもしれません。

あるいは、この仕組みを構築することそのものもたいへんな労力を費やさなければならないでしょう。

しかし、この制度によって得られるものは、一生懸命働いてくれる人を適切に評価できるという効果も期待できます。

その他にも「見える化」による改善はたくさんのメリットがあると考えられます。

 

おわりに

「見える化」を導入するにあたって、留意すべきことについても考えなければなりません。

最も気をつけなければならないことは、承認信頼関係がしっかり成り立ってのことだと思います。

このためにも、「見える化」を推進するには、信頼できる従業員の力を借りることも視野に入れながら、公明正大な制度をつくりたいものです。

 

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

何かお困りごとがございましたら、何なりとお申し付けください。