ある税理士の一日【令和2(2020)年12月23日(水曜日)】
おはようございます。
しばらくお休みをさせていただき、恐縮です。鈴鹿(三重)の税理士 谷田です。
本日、令和2(2020)年12月23日(水曜日)は少し寒さが緩んだようですが、年の瀬のせわしない時期です。明日は雨が降るかもしれない予報となっています。どうぞご自愛なさってください。
また、本日の看板照明工事で、夜も看板がLEDライトで23号線から見えるようにしていただきました。この一週間ほどで、ほぼほぼ屋根や壁も補修していただけ、完成が楽しみです。
今日は、やっと年賀状の原稿をつくりました。これから先は、25日までに投函できるようお手伝いに回ります。今年も遅くなってしまったのは、私のせいです。
本日より、またお手伝いをしていただけるパートタイマーの方が増えました。以前、当事務所での勤務経験があった方です。これで迫り来る繁忙期も安心です。
当事務所は、12月28日(月)まで通常どおりの業務をさせていただき、翌29日(火)は午前中大掃除後、昼食会に臨んで解散の予定です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
本日は、午前に1件、お昼前と夕方に1件、それぞれ顧客様と面談をしました。午後には、金融機関のご担当者様との面談、私は留守をしていましたが、夕方にも金融機関のご担当者様にお越しいただきました。
1件目の顧問先様は建設関連の法人様です。これまでを振り返り、持続化給付金などの公的支援に救われて、前年よりも売上が減少しているにもかかわらず、利益を前年並みに確保することができていますが、これから先の見通しは決して予断を許さないことを共通認識とすることができました。税負担の軽減もさることながら、社会保険関係の負担も重くのしかかっています。つい最近、保険関係の負担を減らすべく、契約者を社長個人から法人に変更しましたが、さらなる対策として、社長給与を引き下げて、会社に貸し付けてある社長からの借入金を返済していただくというスキームが最も現実的であるという結論に達しました。このためには、しっかり議事録を残すことも忘れてはなりません。また、老後のために退職金を積立てる提案もさせていただきましたが、事業の不安定さと老後までの時間の長さによって、今後の検討課題となりました。
2件目の関与先様は、今年ご主人がお亡くなりになったために、事業を引継いで申告をしなければならないため、その打合せにお越しいただきました。事業用資産の売却など、少々難儀な内容も含まれてみえます。来年分の申告は、ご自身でできるようご指導申し上げます。頑張れば何とかなるものと思料されます。
3件目の関与先様は、過年度の申告を承(うけたまわ)っておりましたが、これが完了したため、決算・申告内容をご説明申し上げ、押印していただきました。よく理解をしていただけ、次年分の申告も承(うけたまわ)ることとなりました。大手税理士事務所との比較においても、ご満足いただけた結果ではないかと自負いたしております。この関与先様の決算・申告内容も難しい内容が含まれており、当事務所の職員の能力の高さによってこなすことができたのではないかと感謝しています。
このように、本日も充実した一日を過ごさせていただけました。ありがとうございます。
今回は、2件目の関与先様の申告に登場してまいりました「譲渡所得」ついて、国税庁のホームページを参照しながら述べたく存じます。これは、個人事業者が事業に用いていた資産を売却したときに考えなければならないお話しとなります。どうぞよろしくお付き合いください。
「譲渡所得」とは?
「譲渡所得」は、
資産の譲渡による所得
を意味します。
以下に、その「資産」と「譲渡」について説明します。
譲渡所得の対象となる「資産」は、
土地、借地権、建物、株式等、 金地金、宝石、書画、骨とう、船舶、機械器具、漁業権、取引慣行のある借家権、ゴルフ会員権、特許権、著作権、鉱業権、土石(砂)など
があります。
また、「譲渡」とは、
有償無償を問わず、所有資産を移転させる一切の行為をいいますので、通常の売買のほか、交換、競売、公売、代物弁済、財産分与、収用、法人に対する現物出資なども含まれます。
「所有資産を移転させる一切の行為」がここでいう「譲渡」に当たります。
所得税が課税されない「譲渡所得」
たとえば、生活用動産の譲渡による所得には所得税が課税されません。
ここでいう「生活用動産」とは、つぎのよう説明されています。
家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な動産
しかし、以下のものは非課税とはなりませんのでご留意ください。
貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個又は1組の価額が30万円を超えるもの
このほかにも、国税庁のホームページには、いくつかの例が列挙されていますのでご参考になさってください。
「譲渡所得」以外の所得として課税されるものの一例
これまでに述べてきたような「資産の譲渡」による所得のうち、つぎに挙げる所得は譲渡所得ではなく、事業所得または雑所得として課税されます。
使用可能期間が1年未満の減価償却資産、取得価額が10万円未満である減価償却資産(業務の性質上基本的に重要なものを除きます。)、取得価額が20万円未満である減価償却資産で、取得の時に「一括償却資産の必要経費算入」の規定の適用を受けたもの(業務の性質上基本的に重要なものを除きます。)を譲渡した場合の所得
→ 事業所得又は雑所得となります。
今回うかがった譲渡所得対象資産は、これには当たらず、「譲渡所得」に該当します。
「譲渡所得」の課税方法
「譲渡所得」は、その資産の種類によって、「分離課税」の対象になるものと「総合課税」の対象になるがあります。
「分離課税」とは、譲渡所得に対する税額を他の所得(事業所得や給与所得など)とは区別して一定の税率によって計算する方法です。
「総合課税」とは、譲渡所得額を他の所得(事業所得や給与所得など)の金額と合計し、所得税法に規定された累進税率によって税額を計算する方法です。
たとえば、土地・建物などの譲渡は、「分離課税」(土地建物等)として所得税が計算され、この土地・建物に加え、株式等(カバードワラントの一部含む)以外の資産は、「総合課税」として計算されます。
「譲渡所得」の課税についてお困りなら…
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