税理士谷田(鈴鹿)の一日【令和2年(2020)年10月19日(月曜日)】
こんにちは。
鈴鹿(三重県)の税理士谷田です。
本日(令和2年(2020)年10月19日(月曜日))は、終日の雨でした。昨日の午前中に芋掘り大会を開催できて本当によかったと思います。慣れない畑仕事で、午後は昼寝をしてしまいました。スーパーでは見掛けないような小さなサツマイモもたくさんあって、干し芋にチャレンジします。
午前中は、顧問先様との例月面談をいたしました。当月は残念なことに黒字とは生きませんでしたが、いつも利益が出ているので専ら節税についていっしょに具体策をご提案し、考えていただいています。今回も、生命保険の活用、とりわけ代表者の退職金のシミュレーションであったり、マイホームをローンで購入したときのいわゆる「住宅ローン減税」についてお考えいただくことになりました。不安な面は、事業の浮き沈みによって将来的に負担が過重とならないかどうか?といったところです。確かに、先のことはわからないことが多いとは思いますが、目の前にある重税感も払拭(ふっしょく)したいものです。
午後に、関与先様から消費税のことについて、ご質問のお電話をいただきました。これまで8%で申告してきたのですが、業務委託契約なので「10%では?」という疑義が急浮上しました。別の税理士さんが思われたそうです。取引内容(食料品の販売)からして、これまでどおり「8%」で誤りがないことを確認することができました。
今日は、当事務所の事務職員がタイツを履き始め、日中でも肌寒く感じました。時節柄、どうぞご自愛なさってください。
本日も、経営分析についてランディングページに述べさせていただきます。今回は、経営分析の重要性について述べさせていただきます。つまり、そもそも経営分析をする目的について考えます。その後、この目的がはっきりしたら、一般的にどのような経営分析指標があるのかを通覧します。いつもどおり、ホームページは本文と重複する箇所がございますので、経営分析に関心のある方はランディングページをご高覧ください。
なお、本日分のURLは、つぎのとおりです。ランディングページのほうは、「経営分析の重要性」の内容のみをアップさせていただきますので、どうぞご高覧ください。
経営分析って?
経営分析とは、決算書をはじめとする財務諸表を用いて、自社の様子を知ることです。何を知るかによって使われる指標も異なってきます。ことのときに客観性を確保することが重要な要素の一つとなります。
たとえば、効率よく業務がこなされているのかどうか?を分析するには、生産性を見なければなりません。生産性のほかにも、収益性や安全性、あるいは成長性などに着眼することがあります。
そして、これらを客観性をもった観点から自社の状況を正確に把握しなければなりません。そのためには、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表を活用して客観的に自社の強みや弱みをあぶり出し、この結果を経営計画に活かします。これが経営分析の目的と考えて差し支えないと思います。
経営分析の切り口
これまでにも述べてきたように、経営分析を通じて、自社の何を知ろうとするのかによって、指標が異なってきます。一般的には、つぎの4つを分析しようとすることがほとんどです。これを簡単に説明すると、以下のとおりです。
- 収益性…利益をあげる能力を示します。つぎのような指標があります。
- ROA(経常利益/総資本)…資本に対する本業での利益の大きさを示す=高いほどよい
- ROE(当期純利益/株主総資本(自己資本))…株主資本の活用の程度・度合いを示す=高いほどよい
- 棚卸回転率(売上高/棚卸資産)…資産の運用効率を示す=高いほどよい〔卸売業・小売業など棚卸資産が多い事業〕
- 売上債権回転期間(売上債権/売上高)…売上回収までの期間を示す=低いほどよい〔手形での売上が多い事業など〕
- 有形固定資産回転率(売上高/有形固定資産)…有形固定資産の活用度合いを示す=高いほどよい〔レンタル業・リース業〕
- 売上高総利益率(売上総利益/売上高)…収益力の強さ(売上原価の良好度)を示す=高いほどよい
- 売上高営業利益率(営業利益/売上高)…営業力(経常利益に営業外損益を加えたものが営業利益)の強さを示す=高いほどよい
- 売上高経常利益率(経常利益/売上高)…一般的に総合的な利益率を示すといわれる=高いほどよい
- 売上高販管費率(販管費/売上高)…経営効率を見る=低いほどよい
- 損益分岐点売上高(固定費/限界利益率)…売上高と固定費(売上高に左右されない経費)が等しくなるところ=低いほどよい
- 安全性…負債を清算する能力を示します。借金を返す見込みもその一つです。
- 流動比率(流動資産/流動負債)…短期(1年以内)の負債返済能力を示し、200%以上が理想的といわれ、現実には130%前後が多いとされている=高いほどよい
- 当座比率(当座資産/流動負債)…短期(1年以内)の負債返済能力を示す=高いほどよい
- 固定比率(固定資産/自己資本)…固定資産に費やされた資金の自己資本でまかなわれた程度を示し、100%以下が望ましい=低いほどよい
- 自己資本比率(自己資本/総資本)…自社の資本のうち自己資本(返済不要)の割合を示す=高いほどよい〔銀行などにとって重要指標〕
- 生産性…収益を上げるために経営資源をどれくらい費(つい)やしたのか?を示す分析手法となります。
- 労働生産性(付加価値額/従業員数)…従業員一人当たりの付加価値額(売上高-売上原価=売上総利益(粗利))を示す=高いほどよい
- 資本生産性(付加価値額/総資本)…投じた資本が生み出した付加価値を示す=高いほどよい
- 労働分配率(人件費/付加価値額)…付加価値に対する人件費の割合で、業種や事業規模によって大きく異なるものの、一般的には40~60%が良好といわれる=低いほどよい
- 成長性…これまでの客観的なデータ(財務諸表)に基づき、その会社の成長する度合いや可能性を予測します。
- 売上高増加率((当期売上高-前期売上高)/前期売上高)…前期比で当期の売上高を比較した増加率を示す=高いほどよい
- 利益増加率((当期経常利益-前期経常利益)/前期経常利益)…前期比で当期の経常利益を比較した増加率を示す=高いほどよい
- 総資産増加率(総資産増加額/基準時の総資産)…一定期間における総資産の増加率を示す=高いほどよい
- 純資産増加率(純資産増加額/基準時の純資産残高)…一定期間における純資産の増加率を示す=高いほどよい
- 従業員増加率((当期従業員数-前期従業員数)/前期従業員数)…従業員数がどれほど増えたかを示す
- EPS(当期純利益/普通株式の期中平均発行済株式数)…一株あたりの利益、つまり企業の収益力を示す=高いほどよい
たとえば、会計事務所の場合には、生産性に着眼しなければなりません。これは従業員1人当たりの付加価値額(とりあえず「もうけ」と、考えます)を示す指標です。もちろん、この数値が高いに越したことはありません。高ければ高いほうがよいと考えられます。業種によって、全く数値が異なるため、比較するには、自社の過年度や同業他社との比較が有効だと思います。
経営分析の目的
このように、自社を分析するにあたって、どの切り口が重要になるのかを明らかにして、さらに具体的な指標を用いた経営分析を行います。そして自社の強みや弱みを客観的に分析し、これを経営計画に反映させるなどして自社の健全な成長を目指します。これが経営分析の目的と言えるでしょう!あとは、客観性を失わないように注意してPDCAを繰り返します。切り口が間違えていなければ、その会社は成長するはずです。
経営分析の目的は、分析することではなく、会社の成長のために行うものであることと客観性を失わないよう留意すべきだと思います。
経営分析をお考えなら…
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