谷田義弘税理士事務所

三重県鈴鹿市 谷田義弘税理士事務所

今日という日を振り返る

重陽(ちょうよう)の節句が過ぎたというのに、本日も好天と降雨が交錯するお天気でした。一雨ごとに秋に向かっていくはずですが、どうぞご自愛ください。

ここのところ、相続のお話しが続きましたが、本日(令和2年(2020)年9月10日)もたいへん充実した日を過ごすことができました。ここではこの今日という日を振り返ってみたいと思います。どうぞよろしくお付き合いください。

本日、私の机の上に香炉(アイキャッチの写真参照)を置いて、お香を楽しめるようにしました。少し煙たいですが、落ち着く気がします。

 

酒税の申告について

昨日のことになりますが、顧問先様の飲食店に、大阪からの来客と遅い昼食に行った際、「令和2年10月1日現在の手持品課税等対象酒類の酒税納税申告書」という書類をいただくことになりました。宿題をいただいたというわけです。

税理士法第2条の規定によって、印紙税、登録免許税および関税などは取り扱ってはいけないことになっていますが、酒税は税理士の第1号業務になります。これまで、春先にある例年の申告は報酬がかかってしまうこともあって、顧問先様(コンビニ店や飲食店、あるいは酒屋さんなど)にて処理していただいておりました。とはいうものの、この顧問先様は法人成りして間もなく、初めて見る書類のようで、お困りになってみえたので宿題にさせていただきました。持ち帰って同封されていた「酒類の手持品課税(戻税)の申告等の手引き」などを読んで勉強したところ、つぎのようなことを勉強する機会を得、対応することとなりました。

  • 令和2年10月1日(木曜日)の午前0時をもって現行の酒税率が変わります。お酒の種類によって、引上げられるもの(新ジャンル・果実酒)もあれば、引下げられるもの(ビール・発泡酒・その他醸造酒・清酒・雑酒)もあります。その額は、1リットル当たり10~28円になります。具体的には、「新ジャンル」が1リットル当たり28円、ワインなどの「果実酒」が10円の増税となりますが、これ以外のお酒は全て減税となります。全体として実質的な減税になると思います。たとえば、缶ビール(350ミリリットル)1本当たり7円の引下となります。

令和2年10月1日(木曜日)の午前0時の在庫が引上げの対象となる酒類の数量が1,800リットル以上所持する酒類の販売業者等(酒場・飲料店頭の経営されている方を含む)は、令和2年11月2日(月曜日)までに申告することとなります。ただし、引下げ対象酒類のほうが多い場合もあります。むしろ、酒税が戻ってくることのほうが多いように思います。

さて、これらのことを宿題をいただいた飲食店に当てはめて考えてみましょう!

まず、所持する引上げ対象酒類の数量は、1,800リットル以上所持していませんので、申告する義務はありません。

ところが、引下げ対象酒類の合計と引下げとなる酒税率を計算すると、引上げ対象酒類のそれを上回っています。税金を戻していただける計算となります。

しかしながら、その額は大きな額にはならず、税理士報酬よりもはるかに少ないことが判明しました。

ということで、「令和2年10月1日減財の手持品課税等対象種類の酒税納税申告書」はご自身で作成し、提出すれば僅(わず)かでも酒税が戻ってくることとなりますが、その手間と還付(戻ってくる税)の額を比較考量していただいて決めていただくことになりました。

現実的な結論としては、「申告しないで放っぽらかしておく」ことになるのではないかと思います。

なお、三重県内に酒税を管轄する税務署は津税務署しかありませんので、お問合せはこちらにお尋ねください。

法人工務店経営者(ご夫婦)との例月訪問

この顧問先様では、持続化給付金(200万円)の使途(しと)と補助金(「家賃支援給付金」「固定資産税軽減措置」)などについてお話しすることができました。

  • 200万円の使いみちは、
  1. 隣地との間に塀(へい)の設置
  2. 屋根の補修(2カ所)
  3. ダンプ型軽トラック(リース契約)を計画されてみえます。この屋根の補修は修繕費となり、当期に全額損金(必要経費)に計上できることを確認しました。
  • 「家賃支援給付金」(経済産業省)については、契約書が古すぎるということで、改めて契約書を作って現状の賃貸借契約を文書にし直して、締結し直すこととなりました。このことは、当該給付金をいただくよりも大きな成果になるかもしれないと思いました。
  • 「固定資産税の軽減措置」(四日市市)については、8月の売上高を確認してから適用されるか否かをシミュレーションし、当事務所にお任せいただくこととなりました。
  • このほか、試算表を説明しながら、この数ヵ月先の売上見込み、これを踏まえた今期の着地点(3月決算)について、法人税がいくらくらいかかりそうか?消費税はどうか?などなど、いつもながら有意義な時間を過ごさせていただけました。

法人医療関係経営(ご兄弟)との例月面談

  • 7月までは、順調に利益が出ていることが試算表でも確認できたものの、8月から9月にかけては前年割れが見込まれ、これは10月まで続くのではないか?と予想されてみえました。このことから、「家賃支援給付金」や「固定資産税の軽減措置」の適用要件を満たすことになるかもしれなくなっているので、しばらく注視することとなりました。
  • また、この収入の減少について、競合他社も当院が力を入れてきたターゲットの獲得が主因であると分析されてみえました。さらに、この減少についても、コンサル業者による指導が背後にあって、広告宣伝による周知であることもおわかりでした。
  • 8月以降の試算表の分析による売上の減少については、速報値または予想ではあるものの、新しい装置を導入して新規事業につながるテコ入れをしていく計画を着実に実行していくことで対応するとのことでした。
  • 最後に、リーフレットを作成される計画もあるとうかがい、適用を受けられそうな補助金のご案内をしました。これができた暁(あかつき)には、当事務所にも置かせていただくこととなりました。

「持続化給付金に係る収入等申立書」(個人事業者等向け)の受任での面談(ご夫婦)

  • 先日、税理士会支部を通じてご予約をいただいた個人事業を開業された方からのご依頼により、本日初面談をさせていただきました。うかがったとおり、しっかりと帳簿をつけてみえ、下書きまでしていただいてあったので、些少(さしょう)ではございましたが、予定どおり報酬の値引きもさせていただきました。売上高の減少も確認できましたので、署名捺印してお渡しました。
  • ところが、同席されたご主人から、法人の顧問税理士のご相談もいただきました。ご両親や奥様、何人かの従業員さんと何十年にもわたってされてみえる法人だそうですが、帳簿を手書きでしてることに不安を感じてみえました。インターネットによる販売にも力を入れてみえることからはアンバランスなことと言えます。これは、帳簿についてはお母様が担当されてみえ、ネット販売は奥様が担当されてみえるからとのことでした。
  • 「当事務所の売上げが増える」ということ以上に、たいへん誠実なご夫婦で、一生懸命経営に向き合ってみえる姿勢に惹かれる思いを憶(おぼ)えましたので、当事務所のアピールをさせていただきました。とりわけ、税理士法第33条の2で定められている「添付書面」をほとんどの顧問先様・関与先様に添付していることとその効用について説明させていただきました。良いご縁になることを祈るばかりです。

ZOOMによる異業種交流会に参加して

  • 「コロナ」の影響で、中止になっている定例会の代替措置として、インターネットによる試験的な交流会に参加しました。
  • みなさんワイワイと楽しそうではありましたが、進行上収拾がつかなくなる場面もあったり、晩酌でビールをいただきながらの方もみえたり、と楽しい「会合」となりました。
  • 目的をはっきりさせておけば、十分インターネットによる「集まり」も、種類によっては成立する手応えを感じました。
  • 笑顔になれたのは、「コロナ」のえいでお会いできないみなさんのお顔を拝見できたからに他ならないと感じました。

経営に関するご相談も…

このように、谷田義弘税理士事務所(三重県鈴鹿市)では、経営についても、顧問先様の財務や会計を踏まえたご相談も承(うけたまわ)っております。

経営に関するご相談でお困りの方は、是非ご一報ください。お役に立てることも多いかと存じます。