谷田義弘税理士事務所

三重県鈴鹿市 谷田義弘税理士事務所

配偶者居住権を知ろう!

配偶者居住権を知ろう!

「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、ずいぶん過ごしやすくなりました。今日は、朝がたは日差しも強く、洗濯日和となりましたが、夕方前から曇り空となり、夜はおぼろ月夜でした。そして、当事務所は本日も窓を開放しての営業となりました。

本日(令和2年(2020)年9月30日)は、久しぶりのこととなりますが、インターネットを利用せず、それぞれの窓口に申告書類の提出に行ってまいりました。市役所・税務署・県税事務所と回り、気になるリーフレットをいただくことができましたが、あらためてe-Taxやel-Taxの利便性を実感できました。そして、春ごろから着手していた清算結了の手続きを終わらせることができました。

今回は、本年(令和2(2020)年)4月1日より始まった「配偶者居住権」という新しい制度について見てみたいと思います。配偶者の生活を守るとても大切な考え方で、節税にもつながる仕組みにもなっています。今回は国税庁のホームページを参照し、その概要を取り上げます。今回だけでは、説明しきれないので節税に関しては、次回以降に割愛させていただきます。どうぞ、ご参考になさってください。

配偶者居住権が創設された背景

たとえば、つぎのような財産を残して相続が発生した3事例事例を考えてみます。なお、相続人は妻と子がそれぞれ一人ずつおり、遺言書はありません。そして、この親子は不仲であったため、遺産を分割する協議で話がまとまらず、家庭裁判所で法定相続分によってつぎのように分配されることとなったとします。

  1. 相続財産の内訳:建物=1000万円(評価額)、預貯金=4000万円 ⇒ 妻=建物(1000万円)+預貯金(1500万円) 子=預貯金(2500万円) → 妻は夫の死後もこれまでどおり同じ建物に住み、遺産と年金で何とか暮らすことができるでしょう。
  2. 相続財産の内訳:建物=1000万円(評価額)、預貯金=1000万円 ⇒ 妻=建物(1000万円)のみ 子=預貯金(1000万円) → 妻は同じ建物に住むことはできますが、預貯金を相続することができず、日々の暮らしが立ち行かなくなってしまうことでしょう。
  3. 相続財産の内訳:建物=1000万円(評価額)、預貯金=0円 ⇒ 妻=建物(500万円)のみ 子=建物(500万円)のみ → 子どもが500万円をせがんできたら、妻は家を売却し、出て行かなければなりません。そして、預貯金もなく生活費に困窮しかねなくなるでしょう。

この事例からは、子どもの法定相続分と妻のその後の生活費を賄(まかな)うことができるかどうかは、預貯金の額によって決まってきます。そして、預貯金が4000万円もある方は少ないと思います。ということは、不仲な親子の場合、遺言書がなければ、妻は夫が亡くなって子どもとの遺産分割協議が調(ととの)わない場合、それまで住んでいた家に住めなくなってしまうという事態になりかねません。

これを何とかしようと考え出されたのが、「配偶者居住権」です。

配偶者居住権のあらまし

国税庁の説明によれば、

被相続人の配偶者が相続開始(お亡くなりになった)時に居住していた被相続人の所有建物を対象に、終身または一定期間、その配偶者にその建物の使用および収益を認めることを内容とする法定の権利(配偶者居住権)が民法改正により創設され、遺産の分割における選択肢の一つとして、配偶者に配偶者居住権を取得させることができることとされたほか、被相続人が遺贈によっても配偶者に配偶者居住権を取得させることができることとされました(一部筆者修正加筆)。

と、されています。

この配偶者居住権は、相続開始時に居住していた被相続人の所有する建物の全部について、無償で使用および収益をする権利です。たとえば、一部を間貸(まが)ししていても配偶者居住権はその建物の全部に及ぶことになります(民法1028条第1項)。

配偶者居住権の成立要件

民法1028条第1項によると、配偶者居住権の成立要件はつぎのとおりです。

(1)配偶者が被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していたこと

(2)次のいずれかの場合に該当すること

遺産の分割(調停・審判の結果を含む)によって配偶者居住権を取得するものとされた場合

②配偶者居住権が遺贈の目的とされた場合(死因贈与を含み、特定財産承継遺言を含まず)

(3)被相続人が相続開始の時において居住建物を配偶者以外の者と共有していないこと(共有していた場合には配偶者居住権の設定は不可)

 

これをまとめると、「被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた」場合、遺産分割(上記(2)①)もしくは遺贈(上記(2)②)によって配偶者居住権が成立し、その建物が配偶者以外のモノと共有していた場合には成立しません。また、配偶者居住権の存続期間はその配偶者の終身とされています(民法1030条)。なお、配偶者居住権の登記は成立要件にはなっておりませんが、その登記をすると第三者に対して対抗要件を備えることとなります(民法1031条)。

配偶者居住権の主旨

上記に示した事例は、さまざまな所与の条件が重なり合ってのことではありますが、遺族の生活が継続できなくなる事態に陥(おちい)ることも考えられ、これに法的な救済の手が差し伸べられたということになります。

先述の例(3)では、これまでどおり妻の生活が継続でなくなり、困窮しかねない事態となりかねません。こういった事態を避けるために創設されたのが「配偶者居住権」という法的な権利で、令和2(2020)年4月1日より始まっています。

また、夫婦の一方が亡くなった際、遺(のこ)された配偶者がすぐにそれまで住んできた住居を退去しなければならないとすると、その配偶者にとっては大きな負担になりかねません。そこで、夫婦の一方の死亡後、残された配偶者が、最低でも6か月間は住み慣れた住居に無償で住むことができるようになりました。これを「配偶者短期居住権」といいますが、今回は割愛させていただきます。

相続対策を考えるなら

遺された親族のことを考えるなら、相続税や遺産分割に限らず、総合的な広い視野に立った相続対策が不可欠となります。遺族が安心して暮らせるようにするにはどうすればよいのか?いっしょに考えませんか?

鈴鹿市(三重県)の谷田義弘税理士事務所なら、行政書士事務所を併設し、生命保険代理店もやっておりますので、しっかりサポートできます!どうぞご相談なさってみてください。まずはつぎのフォームよりご一報ください。






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